
中国とロシアは2022年2月に、「『1つの中国』の原則を遵守し、台湾は中国の不可分の領土の一部分であることを承認する」と書かれている共同声明を発表したことに対し、中華民国外交部は当時、強く抗議するとともに、「中華民国台湾」の国家主権を損なう、事実と異なった表現だとして厳しく批判しました。
そして、1年後の現在。中国とベラルーシも3月1日に、「台湾は中国の不可分の領土であり、いかなる形の台湾独立にも反対する」と表明した共同声明も発表したことについて、外交部は強い非難を表明しました。
外交部は3日、中華民国台湾は主権独立国家だ。民主主義の台湾と権威主義の中国は隷属関係にはない。これは、国際的にみとめられている現状だ。ベラルーシやその他の国は、中国の荒唐無稽な言論に従って台湾の主権的地位を軽視するような言論を取ることは、台湾の政府や台湾の人々、そして国際社会とも認めない、と強調しました。
外交部の劉永健・報道官は、「自由で民主的な制度の下、台湾の人々によって選ばれた民主的な政府のみが台湾を代表することができる。中国政府はこの現状と事実を認識し尊重しなければならなず、他の国家や組織に対し、その虚構の『1つの中国』の原則を受け入れることを強要するべきではない」と述べています。
外交部は、141カ国が2月23日の国連総会で、「ロシアに無条件かつ即日ウクライナから撤退を求める」決議案に賛成票を投じた。また、中国が近隣諸国への嫌がらせや軍事的脅威を続けていることに対し、民主主義国は厳正な立場を伝えた。ところが、中国はルールに基づく国際秩序を無視して、継続的に「台湾は中国の一部分である」という虚偽のメッセージを通して、国際社会で誤ったメッセージを広めている。これにより、台湾の人々は中国共産党が率いる権威主義的な政府に、一層反発、反感を抱くようになるだけでなく、国際社会も中国による横暴ないじめ、平和の破壊、恣意的な拡張や侵略などの劣悪な行動を認識するとともに、台湾の自由民主体制を支持、守る決意をいっそう固くするとしています。
(編集:許芳瑋/中野理絵、王淑卿)