
蔡英文・総統は8日、「美台商會(米台商業協会)」の名誉会長であるポール・ウォルフォウィッツ(Paul Wolfowitz)氏に、台湾とアメリカの友好協力関係の促進に貢献したとして「大綬景星勳章」を授与しました。
蔡・総統は挨拶の際、今回、「美台商會」が3年ぶりにチームを組み台湾を訪問したことは、「美台商會」が台湾市場を重視していることを示すだけでなく、代表団が台湾の関係省庁と深い意見交換を行い、さらに分野の領域を超えた協力を求めていく予定であると話しました。
蔡・総統は、ここ数年、国際情勢は大きく変化しており、台湾は国民の団結によって経済成長の勢いを維持するだけでなく、グローバルなサプライチェーンの安全の維持に貢献していると語り、最近、台湾とアメリカは、二国間貿易や投資の両方で著しい成長を続けており、出席した企業の代表者たちに長きにわたる台湾への信頼と指示に感謝の意を表しました。
また、台湾海峡の平和と安定は、台湾とアメリカ、および地域の繁栄の基盤であると繰り返し述べ、権威主義の拡大に直面し、台湾は引き続き自衛能力を高め、アメリカおよび理念の近いパートナーとの協力を強化し、現在の生活方式を確保するために、共に強靭性のある民主的なサプライチェーンの構築に協力していくと語りました。
さらに、先月「台美21世紀貿易倡議(21世紀の貿易に関する台米イニシアチブ)」の会合が行われ、将来、台湾とアメリカ間の通関・承認手続きが簡素化されることに言及。
この他、インド太平洋地域における公平で豊かな、そして強靭性のある経済・貿易秩序の維持のために、「美台商會」が引き続き台湾とアメリカの各項目の経済・貿易協力を支持し続けることに期待を寄せました。
蔡・総統は、「我々は、台湾とアメリカの二重課税回避協議(ADTA)の締結を積極的に推進する。また、相互の企業にとって有益な基盤をつるくために、アメリカ政府が提唱するインド太平洋経済枠組み(IPEF)に参加することを期待している。また、台湾とアメリカの経済・貿易パートナーシップのより強固な基盤を構築することも期待している」と述べました。
ポール氏は、このような勲章を授与されることはとても光栄なことである。そして台湾とアメリカの関係は非常に重要であると述べ、アメリカは冷戦時代に西ベルリンを支援し続けたことを引き合いに出し、同じように台湾の自由を守るために支援すると強調しました。
また、台湾の能力と存亡は経済に大きく依存している。台湾には非常に強靭性のある人々がいて、「美台商會」が最近行った台湾に関する調査では、現在の世界的な景気後退にもかかわらず、台湾は経済成長の勢いを維持できている。今回の訪台の目的は、双方の今後も持続可能なビジネス協力の推進を見極めるためだ。台湾がこれからも発展していくために、少しでも多くの支援を行いたいと考えていると語りました。
(編集:中野理絵/王淑卿)