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新型コロナ、専門家:台湾の集団免疫力54%、屋内マスク着用義務緩和へクリア

  • 01 February, 2023
  • 中野理繪
新型コロナ、専門家:台湾の集団免疫力54%、屋内マスク着用義務緩和へクリア
台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部「中央感染状況指揮センター」が2日にも屋内でのマスク着用義務解除を発表する予定だ。(写真:RTI)

台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部「中央感染状況指揮センター」が2日にも屋内でのマスク着用義務解除を発表する予定です。

台湾大学公衆衛生学部の陳秀熙・教授は1日、韓国が1月30日に屋内でのマスク着用義務を解除し、香港は1月30日から陽性患者の隔離措置を取り消している。日本も5月には屋内のマスク着用義務と、陽性患者の隔離も取り消す方向で検討している。それぞれの国で方法は違うが、屋内でのマスク着用義務の解除は警戒措置の解除を意味している。現在、台湾の集団免疫力は54%に達しており、屋内でのマスク着用義務解除の条件をクリアしていると語りました。

陳・教授は、「マスクは警戒措置がどの程度であるかを表している。マスク着用義務が緩和されることは、非常に意義のある象徴的な事だ。台湾は感染に対する自然免疫保護力が54%になっていて、ワクチン接種においても、二価ワクチンを接種していて、現在、特定の場所や特定のグループを除き、屋内でのマスク着用義務の解除を行ってもいいと言える」と説明しました。

また陳・教授は、この3年あまり、次から次へと新種の変異株が出てきたが、今後、台湾では流行は小康状態になると予測している。これからはエンデミックに転じ、多くの中等症から重症患者を出すことはない。パンデミックからエンデミックへの移行には強制的な防疫対策から自主防疫対策の移行期間が必要であると指摘。強制的な防疫対策には、感染者の通報、屋内でのマスク着用義務、感染者の隔離対策といった3つの重要な措置があるが、自主防疫期間は、中等症や重症患者は監視を行い、軽症患者については通報する必要がないようにすれば、行政の防疫対策における労力を減らすことができ、衛生体制を正常に回復させることができるのではないかと提案しました。

マスク着用義務の緩和も3段階を採用し、まずは屋外、そして屋内、特定の場所とグループと、徐々に解除を行っていくとしています。

この他、台湾ではワクチン接種率が高く、免疫のファイアーウォールが完全な防御を形成していて、感染者はこれまでの「5+N」の在宅医療(5日間の隔離と数日間の自主健康管理)から、「0+N」(隔離なしで数日間の自主健康管理)に変更し、インフルエンザの経過観察と同じようにすれば、医療マンパワーと各産業のマンパワーを回復させることが可能であるとしています。

陳・教授は、自主防疫の最終目標は、新型コロナの等級の引き下げ、パンデミックからエンデミックに変えることで、その間にまずは自主防疫対策の段階を経て、ダウングレードの段階では、軽症者の通報や感染者の隔離の解除だけでなく、マスクの全面解除が等級引き下げの重要な象徴であり、大流行の警戒が収束したことの代表となると考えていると話しました。

(編集:中野理絵)

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