総統府の林聿禅・報道官が30日夜に明らかにしたところによりますと、蔡英文・総統は30日夜、チェコの大統領選決選投票で当選を果たした、元北大西洋条約機構（NATO）軍事委員長のペトル・パヴェル氏と電話会談を行いました。
蔡・総統はまず台湾の人々と政府を代表して高い得票数で当選を果たしたパヴェル氏に祝意を伝えると共に、パヴェル氏が民主主義、自由、人権を尊重する、チェコ共和国のヴァーツラフ・ハヴェル初代大統領の立国の精神を引き継いだことを評価しました。
蔡・総統は、チェコは将来、パヴェル氏のリードの下、引き続き台湾と協力して緊密なパートナーシップを築いていくよう期待すると共に、同じイギリスのロンドン大学出身で、似たような生活の経歴を持つパヴェル氏と、今後も台湾とチェコとの関係、地域の議題について幅広く意見交換ができるよう希望すると述べました。
蔡・総統は、台湾とチェコが頻繁に交流を行い、密接な関係にある。双方は、経済・貿易・投資、科学技術、教育、文化、観光旅行などの分野で積極的に協力していると指摘、台湾は今後も半導体の設計、ハイテク分野の人材の育成、全世界のサプライチェーンの再構築などの分野で協力関係と交流を強化すると共に、台湾企業がチェコを中東欧地区の重要な基地にして現地との経済貿易関係を深化させるよう期待を寄せました。
外交部の劉永健・報道官は、パヴェル氏が蔡・総統との電話会談終了後、蔡総統と対面したい意向を示したことについて、台湾とチェコとの関係強化につながる、いかなる取り組みも歓迎するとし、外交部はその実現に全力で当たると述べました。
なお、パヴェル氏は、チェコは民主主義体制の側に立っている。台湾が活力のある民主制度を維持し、権威主義の脅迫を受けないようにすることを支持している。チェコはこれからも台湾との各分野の協力関係を発展させていくと期待を示しました。