:::

「台湾の人々に希望を託す」、江沢民氏、平和的統一を常に提案

  • 30 November, 2022
  • 中野理繪
「台湾の人々に希望を託す」、江沢民氏、平和的統一を常に提案
中国共産党の総書記、国家主席だった江沢民氏が30日死去した。(写真:AP/達志影像)

中国共産党の江沢民・元総書記が病気のため亡くなりました。

江沢民氏は、1989年に総書記に就任、1993年に中国の国家主席に当選、中国大陸の第3代目のリーダーとなりました。2002年の中国共産党第16回党大会後、胡錦涛氏に引き継ぎましたが、軍事委員会の主席は2004年の第16回 中央委員会第四次全体会議まで務めました。

江沢民・政権機関の両岸関係は、まずは鄧小平の「一国二制度」の主張を踏襲し、1995年の新春演説の中で一国主義の原則と平和的統一を中心とする「八項主張(江八点)」を打ち出しました。これは中国共産党が初めて明確に台湾に対する主要な考えや戦略を明示したものです。

当時の中華民国総統で、中国国民党主席であった李登輝氏が同年4月8日に「李六條(李六条/李六点)」と呼ばれる6項目の正式回答を行っています。

李登輝氏は、同年の6月にアメリカを訪問し、台湾の国際的地位や対米関係にかなりの進展をもたらしましたが、江沢民氏の不満を引き起こし、駐米大使の召還、両岸のコミュニケーションの暫定停止、台湾に対する軍事演習の展開などを行い、中国共産党は外国勢力への警戒を強めていることに注目させ、「外国の干渉勢力に台湾問題から手を引くよう」強調し始めました。

アメリカのクリントン元大統領が1998年に中国を訪れた際に、台湾の独立を支持しない、「一つの中国、一つの台湾」あるいは「二つの中国」を支持しない、台湾の国家資格による国際組織への参加を支持しないという「3つのノー」政策を提唱。江沢民氏もクリントン氏との会談で、台湾問題は何とかしなければならない、「台湾問題はいつまでも引きずるわけにはいかない、タイムスケジュールが必要だ」と述べています。

江沢民氏は李登輝氏と互いに交流を続けますが、台湾問題に対してますます強固な姿勢を見せていました。

台湾は2000年に政権交代が起こりますが、当時、江沢民氏は、「台湾が誰が政権を取ろうと関係ない、我々は、その人が大陸に来て話をすることを歓迎し、また同時に我々も台湾に行くこともできる」と話しています。しかし「一辺一国」が提出されると、江沢民氏は2000年の「一つの中国の減速と台湾問題白書」の「一つの中国」の定義を、「台湾は中国の不可分の一部であり、中華人民共和国政府は中国全体を代表する唯一の合法的政府」、「大陸と台湾は同じ中国に属しており、中国の主権と領土は不可分である」としました。

そして2002年の中国共産党第16回全国人民代表大会報告で、「世界に中国は一つ、台湾は中国の一部である。中国の主権と領土はふかぶんであり中華人民共和国政府は中国唯一の合法政府である」と更新され、この江沢民氏が拡大した定義の論調が、今まで国際社会で「一つの中国」の原則を示す標準の文言となっています。

江沢民氏は、第16回全国人民代表大会の報告の中で、「台湾の人々に希望を送る」と述べ、台湾の人々の心を求めました。そして、「我々はどのような方法で統一を実現しようとも、台湾同胞の広い支持を得なければ、大きな抵抗に会い、統一後の台湾も長期的な安定を得ることは難しい」と述べています。20年経った今、国際情勢や地域の情勢、台湾と中国内部の情勢は、昔と同じではありません。特に香港が中国の統治下にある状況から見ると、「台湾の人々の心」は江沢民氏の理解を超えています。いわゆる「台湾の人々に希望を送る」は、もしかしたら江沢民氏の死去によって変化が表れてくるかもしれません。

(編集:中野理絵/王淑卿)

関連のメッセージ

本分類最新more