アジア太平洋経済協力会議（APEC）首脳会議に特使として出席していた台湾の半導体受託生産大手、台湾積体電路製造（TSMC）の創業者、張忠謀（モリス・チャン）氏が21日午前、総統府で帰国記者会見を行い、今回の出張の成果を説明するとともに、報道陣の質問に答えました。
張忠謀（モリス・チャン）氏はタイで行われた会議後の記者会見で、中国の習近平・国家主席と「楽しく、礼儀正しい」交流をしたと述べ、自身の健康状態について話し、習氏に中国共産党の第20回 全国代表大会の成功を祝ったことを語っていました。
報道陣から、習近平氏との会談について、事前に総統府や国家安全局とのすり合わせはあったのか？第20回 全国代表大会の成功を祝ったことは蔡英文・総統や国家安全局は事前に知っていたのか？との質問がありました。
これについて張忠謀（モリス・チャン）氏は、自身の判断であり、総統府からは事前に、もし習近平氏と交流する機会があれば面会を避ける必要はないし、挨拶も避ける必要はないと言われていて、指示は唯一それだけであると語りました。
張忠謀（モリス・チャン）氏は、「第20回 全国代表大会の成功を称えたことや、自身の健康状態について話したことは、全て自身の考えによるものだ」と述べました。
これについて国家安全会議の徐斯儉・副秘書長は、蔡・総統は尊重すると述べていることを伝えました。
徐斯儉・副秘書長「この件に関しては、先ほど総統が特別に説明をしていたが、総統は、張忠謀（モリス・チャン）氏と習近平氏の交流について尊重しているということを説明しておきたい」と語りました。
蔡・総統から求められた3つの重要な立場について、張忠謀（モリス・チャン）氏は、その指示に従い、2回の講演でそれを表したと話しました。
（編集：中野理絵／王淑卿）
