
中国は過去2年、国際通商慣習に違反し台湾の農産物・水産物の輸入を継続的に一時停止しています。
アメリカのナンシー・ペロシ下院議長が台湾を訪問後、輸入一時停止品目は拡大しました。
行政院農業委員会は8日、クーポン券「農遊券3.0」を発表しました。9月30日まで、農遊券参加業者および農業委員会と協力している4つのプラットフォームで600台湾元以上(日本円で約2,700円以上)購入すると、農遊券アプリに購入情報を登録できます。対象となる農産物・水産物は、ユズ、ハタ、タチウオ、アジ、ナンヨウアゴナシ、ティラピアの6種です。
農業委員会は、10月5日に抽選を行い当選した30万人に200元(約900円)の農遊券をプレゼントするとともに、全国3500ヵ所以上の農遊券参加業者での割引が受けられるようにするとしています。
農業委員会の陳吉仲・主任委員は、「農遊券2.0」は好評で、アンケートでは満足度が97%となり、3000ヵ所以上の業者の新規顧客獲得率が6割以上だったと明かしました。農村・漁村への訪問者はのべ500万人を超え、参加した農業・漁業協同組合のスーパー、台湾の農産物・水産物を扱う業者、レジャーファーム業者などの99%が、農業委員会が「農遊券3.0」を出し、国内の農産物・水産物を広く宣伝することを望んでいるということです。
陳・主任委員は「我々は12億元(約54億円)を投資し、70億7,000万元(約320億円)という収入を生み出した。このような政府の支出によって生み出された収入は非常に良い結果を達成した。農遊券2.0による効果があったため、農遊券3.0をリリースすることにした。」と述べました。
陳・主任委員は、中国は去年台湾産パイナップルの輸入を禁止したが、国際市場拡大や台湾人の応援の下、去年の生産地価格は1kgあたり22元(約99円)を維持し、おととしと比べ高くなったと明かしました。今年の生産地価格は1kgあたり24元(約108円)で去年よりも高くなっています。
これは農業関係各部署の協力により、ピンチをチャンスに変えていることを示しており、台湾産パイナップルの輸出は今後、単一市場に頼ることはないだろうと述べました。
(編集:風間みなみ)