
マドリードで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が12年ぶりに改定した、向こう10年間のNATOの行動指針を示す「戦略概念」で、覇権主義的な動きを強める中国に初めて言及し、「野心と威圧的政策は、われわれの利益や安全保障、価値観に挑戦している」と指摘。ロシアに次ぐ戦略の柱に据え、対抗姿勢を明確にしました。
中華民国外交部は30日、これに対して、NATOが全世界を視野に入れ、中国がヨーロッパとオセアニアの安全保障にもたらした挑戦を正視し、ヨーロッパ連合やインド太平洋地域など、理念の近いパートナーと共同で対応する重要性を強調したことを歓迎すると表明しました。
国立中正大学戦略および国際事務研究所の趙文志・教授は、ロシアによるウクライナ侵攻は、ヨーロッパを大きく震撼させた。このような侵略行為の再発、ほかの権威主義国家も似たような侵略行為を行うのを防ぐことは、世界各国の共通認識になりつつある。一致団結して似たようなことの発生を防ぐ必要性が確認されたという見方を示しました。
趙文志・教授は、「このようなことに対抗しなければ、ほかの国に侵攻しようとする権威主義国家は、それを例に恐れることなく、別の国を侵略することになるだろうと分析しています。