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ラクトパミン豚肉の輸入解禁、「地方は中央に従うべき」憲法裁判所が判断

  • 16 May, 2022
  • 王淑卿
ラクトパミン豚肉の輸入解禁、「地方は中央に従うべき」憲法裁判所が判断
憲法裁判所が13日、ラクトパミンが残留したアメリカ産豚肉の輸入を解禁した政府の決定に、地方自治体が反対し、販売を禁止しているたことについて、中華民国憲法に基づいて「地方自治体は政府の決定に従うべきだ」との判断を下した。(写真:CNA)

憲法裁判所が13日、ラクトパミンが残留したアメリカ産豚肉の輸入を解禁した政府の決定に、地方自治体が反対し、販売を禁止しているたことについて、中華民国憲法に基づいて「地方自治体は政府の決定に従うべきだ」との判断を下しました。

政府は去年2021年1月1日に、ラクトパミン残留アメリカ産豚肉の輸入を解禁しましたが、一部の地方自治体がこれに反発し、ラクトパミンの残留を認めない規定を地方自治条例によって制定しました。この地方自治体の条例に対して、内閣に当たる行政院は、憲法に違反し、政府の法令に抵触するとして、自治体にこの地方条例の内容は無効だと通知しました。

この行政院からの通知に対して、北部・台北市、桃園市、中部・台中市、嘉義市、南部・台南市の五つの自治体の議会は、地方自治を侵害するものだとして、憲法裁判所に対して憲法解釈を求めていました。

これに対して、憲法裁判所は、行政院が地方自治体に対して、地方条例の無効または、不承認を通知したことは、憲法が付与している政府による地方自治体の監督権限の範囲を超えておらず、合憲だとの判断を示しました。

憲法裁判所は判決理由として、「輸入肉類などの安全許容基準の制定は、全国の国民の健康と商品取引などの自由の権利に関連しており、国内の貨物の自由流通を保証するため、安全許容量の基準は全国で一致させるべき性質のものであり、憲法第108条第1項第18款、第148条などの規定に基づき、政府の権限に当たる」と指摘しています。

また、「地方は中央が定めた法令を執行するに当たって、中央の法令に抵触しない範圍内で、自治法規を定めることができる。ただし、地方の法規が中央の法令に抵触する場合、地方自治体を監督する権限を持つ各主務官庁は、関連の法令の規定に基づき、自治法規を無效とするか、承認しないことを通知することができる。このため、本件は憲法が賦予した中央による地方自治の監督権限の範圍内であり、合憲だ」と述べています。

この憲法裁判所の解釈に対して、行政院は、「憲法裁判所の判決結果をうれしく思う。憲法裁判所が憲法に基づいて公正な裁決を行ってくれたことに感謝する」と表明しました。

一方、最大野党・国民党は、この裁定に対して遺憾だと表明し、「蔡英文政権は、地方が人々の食の安全を守ることに反対しており、これは深刻な誤りだ」と批判しました。

なお、ラクトパミン残留アメリカ産豚肉の輸入解禁については、今年1月に行われた住民投票で賛否が問われましたが、輸入を再び禁止することについては同意が得られませんでした。

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