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安倍・元首相:米が台湾を中国から守ると表明すべき

  • 13 April, 2022
  • 中野理繪
安倍・元首相:米が台湾を中国から守ると表明すべき
日本の安倍晋三・元首相が、アメリカの「ロサンゼルス・タイムズ」に寄稿し、アメリカに、台湾は中国の侵攻から守られるとはっきり表明するよう呼びかけた。(写真:安倍・元首相フェイスブックページより)

日本の安倍晋三・元首相が12日、アメリカの「ロサンゼルス・タイムズ」に寄稿し、アメリカに誤解を招かないよう、台湾は中国の侵攻から守られるとの表明をきちんと説明するよう呼びかけました。

安倍・元首相は投稿の中で、ロシアによるウクライナ侵攻により、中国と台湾との間の矛盾した関係に注目が集まっている。しかし、ウクライナと台湾の状況は似たところが3つあるが、多くは違っている。台湾とウクライナが似ている点は、一つが台湾と中国の間に存在する非常に大きな軍事力の差、これはウクライナとロシアの間と同じである。次にウクライナと台湾はどちらも正式な軍事同盟がない。両国は、自国への脅威や攻撃に直面することを余儀なくされている。そして三つ目に、ロシアと中国は共に国連安全保障理事会の常任理事国であるという事。共に拒否権を持っているので、もし衝突が起きた際、国連の調停機構に頼ることができないという事だと記しています。

ただ、安倍・元首相は、台湾の状況はウクライナと比べより人々を不安にさせていると指摘しています。台湾は同盟国はないものの、アメリカとの間に「台湾関係法」があり、アメリカには台湾に対して「台湾が自衛能力を維持するために必要な量の防衛物資および技術サービス」の提供を求めている。この法律は、台湾が攻撃された場合に、アメリカが台湾を防衛することを明言しないことに対するある種の「補償の形式」だとし、これは今は変えるべきだとの見方を示しました。

安倍・元首相は、ロシアがウクライナに侵攻した際、アメリカは早い段階からウクライナに米軍を派遣しないことを明言していた。しかし、台湾問題となったとき、アメリカは、戦略的曖昧さを取った。これは2つ目の違いで、つまり、アメリカは台湾が危機に直面した際、武力介入を行うかどうかは依然として不明であると指摘。台湾が攻撃を受けた際、アメリカがいかに対応するかについて不明確な傾向にあるからこそ、中国はこれまでアメリカが本当に軍事介入してくる可能性を考えなければならず、リスクの高い軍事行動をとることを控えてきた。その一方で、アメリカの政策が曖昧なため、台湾はアメリカの軍事介入がない可能性を考えざるを得ず、台湾の独立団体を思いとどまらせることになっているとの解釈を述べました。

安倍・元首相は、アメリカはこの数十年、二面性のある政策を維持し続けてきたが、ウクライナと台湾の間の3つ目の重要な違いは大きい。今、アメリカは再考するときである。簡単に言えば、3つ目の大きな違いは、ウクライナは間違いなく独立国だが、台湾はそうではないということだ。アメリカの台湾に対する曖昧な政策は、インド太平洋地域の不安定さを助長しているとし、今、アメリカは、中国の侵攻から台湾を防衛することを明確にする時だ!「ウクライナの悲劇は私たちに痛切な教訓を与えた。台湾問題における私たちの決意、そして自由、民主、人権、法の支配を守る決意に疑いの余地はない」と強調しました。

(編集:中野理絵/王淑卿)

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