
中南米・ニカラグア共和国が現地時間の9日、突然、一方的に「一つの中国」の原則を認めると宣言し、中華民国・台湾との国交を断絶した。中華民国政府は国家の主権と尊厳を守るため、断交の宣言後すぐに二国間協力プログラムおよび支援プログラムを全面停止し、大使館および技術チームスタッフを撤収する。ニカラグアは2度目の断交であり、共にオルテガ大統領によるもの。外交部は、オルテガ大統領に対し、台湾とニカラグア、両国民の長年にわたる友情を無視したことは、非常に遺憾であると表明した。これにより台湾と国交を結ぶ国は14か国と過去最少となった。また断交のタイミングがちょうど台湾が招待を受け参加している「民主主義サミット」の開催期間中であり、蔡英文・総統も外交圧力であろうが武力脅迫であろうが、民主と自由を守る我々の決意が揺らぐことはないと表明した。
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中南米・ニカラグア共和国が現地時間の9日、「一つの中国」の原則を認めると宣言し、中華民国・台湾との国交を断絶しました。
これを受け外交部は、台湾は国家の主権と尊厳を守るため、12月10日からニカラグアとの外交関係を中止すると発表。二国間協力プログラムおよび支援プログラムを全面停止し、大使館および技術チームスタッフを撤収するとしました。
また、蔡英文・総統も
「台湾の民主が成功すればするほど、国際的な支持が強ければ強いほど、権威主義陣営から来る圧力も大きくなる。外交圧力であろうが武力脅迫であろうが、民主と自由を守る我々の決意が揺らぐことはない。世界に向けて駆け出し、国際的な民主主義社会へ参与し続ける。」とコメントしています。
ニカラグアとは1930年5月に初めて国交を樹立。
1985年12月に断交しましたが、その5年後、チャモロ大統領が国交を復活させており、今回が2度目の断交です。そして2度ともオルテガ大統領によるものです。
ちょうど台湾が招待を受け参加していた「民主主義サミット」が行われているさなかのニカラグアの断交と、非常に敏感になりました。
ニカラグアの突然の断交に、台湾と国交を結ぶ国は14か国に減少しましたが、総統府は、ニカラグアを改めて非難するとともに、台湾を圧迫しているのは権威主義勢力であり、吳釗燮・外交部長には引責辞任云々の問題はないとしています。
なお、ニカラグアは、台湾と断交してから3時間も経たないうちに、中国との国交の回復を宣言する共同コミュケに署名を行っています。
(編集:中野理絵/王淑卿)