スイスのローザンヌに拠点を置くビジネススクール、国際経営開発研究所(IMD)が台湾時間9日に「2021年IMD世界タレント(高度人材)ランキング」を発表しました。それによりますと、台湾は、評価対象となる64の国と地域のうち、昨年より4位上昇した16位にランクインしています。これは、過去10年で最も高い順位です。アジアでは、台湾は、香港の11位と新がポールの12位に次いで昨年同様の3位でした。韓国は34位、中国大陸は36位、日本は39位でした。
国家発展委員会の分析によりますと、台湾は、評価基準となる「人材への投資と開発」、「人材の誘致と確保」、「人材の備蓄」の三大指標におけるランキングは、いずれも昨年より上昇を見せました。昨年に比べて「人材への投資と開発」では順位が5位、「人材の誘致と確保」では順位が4位、「人材の備蓄」では順位が6位上昇しました。これは、台湾は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、労働市場の安定維持、国内の人材育成、海外の人材誘致に積極的に取り組んでいることを示しています。そのほか、台湾の医療と公衆衛生システムの実力が高く、新型コロナと経済の変動への対応策が適切だということも世界ランキングが上昇した原因だということです。
しかし、女性労働参加率では、台湾は昨年より順位2位後退した42位でした。人材の流出は35位、外国の技師などの人材に対する魅力は38位でした。
国家発展委員会人力発展処の林至美・処長は、さらに進歩を求める空間があるとコメントしました。林・処長は、「台湾には非常勤やパートタイムの機会が少ない。他の国にはこのようの仕事が多いので、機会も多くなる。そのため、女性も比較的パートタイムの仕事をしやすくなる。しかし、台湾にはフルタイム勤務が多い」と説明しました。