
台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部「中央感染状況指揮センター」が来年元旦から新型コロナウイルスワクチンの三回目の接種を開始する予定でしたが、新たな変異株「オミクロン株」が多くの国で確認され、台湾にも侵入する可能性があることから、指揮センターの陳時中・指揮官は2日、即日から新型コロナウイルスワクチンの三回目の接種を始めると明らかにしました。
新型コロナワクチンの三回目の接種は、二回目の接種終了後6ヶ月に行われるのが原則です。しかし、必要があった場合、5ヶ月に短縮することも出来るということです。
第一段階では、中央政府の防疫対策関連の高官以外の第1類から第3類までの関係者(医療従事者、政府の防疫対策の関係者、新型コロナの感染者と接触するリスクの高い人など)、または公務のため海外に渡航する必要がある国民を対象に、三回目の予防接種が行われます。三回目の予防接種に提供されているのは、米モデルナ製ワクチンです。
なぜ三回目の接種にモデルナ製ワクチンを提供するかについて、陳時中・指揮官は、現在、異なるワクチンの混合接種が認められていること、モデルナ製ワクチンが十分あること、三回目の接種を受ける資格のある国民の大多数は、アストラゼネカ製ワクチンを打ったためだと説明し、指揮センターは、ワクチンの入荷量に合わせて随時接種に関する政策を調整していくと説明しました。
なお、台湾で人気の高い、米ファイザー社とドイツのビオンテック社が共同開発した、「ファイザー製ワクチン」について、陳時中・指揮官は、台湾に到着した「ファイザー製ワクチン」は、約1,000万回分あまりある。そのうち、572万9000万回分あまりが一回目の接種に使われたと述べ、残りは、二回目の接種を受ける人のために残す方針を明らかにしました。