
台湾では15日、新型コロナウイルスの新規域内感染者が180人増加し、これまでの一日の最多を記録しました。これを受け、台北市と新北市における感染症警戒レベルが第三級に引き上げられました。新規域内感染者のうち、43人は、台北市萬華区で見つかりました。12日に見つかった萬華区の茶芸館(風俗店)での集団感染がさらに拡大しました。
台湾における新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、行政院(=内閣)の蘇貞昌・院長(=首相)は15日午前10時45分、台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部「中央感染状況指揮センター」の指揮官を兼務する衛生福利部(日本の厚労省に類似)の陳時中・部長(=大臣)と共に、緊急記者会見を開き、5月15日から5月28日まで、台湾北部・台北市と新北市における感染症警戒レベルを第三級に引き上げることを明らかにしました。
3級への引き上げは15日午後4時から実施されます。15日午後4時以降、出勤、登校が制限されないものの、室内5人以上、室外10人以上の集会などが規制されます。国立故宮博物院、台北市立動物園、映画館、図書館など、レジャー・娯楽施設は15日から閉鎖され、宗教活動の巡礼なども禁止されます。
国立故宮博物院の閉鎖は、史上初めてです。
台北市と新北市を除くほかの県と市では、これまで通りに感染症警戒レベルを第二級に維持しますが、15日から国民が外出の際、全行程においてマスクを着用することが義務付けられています。