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2021/4/4、台湾では「子どもの日」と「墓参の日」

  • 04 April, 2021
  • 王淑卿
2021/4/4、台湾では「子どもの日」と「墓参の日」
4月4日は、台湾では「清明節(墓参の日)」と「兒童節(子どもの日)」の四連休の三日目。「子どもの日」、なぜ4月4日だったのかというと、春の時期で気候も良く、また、“三三”、“五五”、“九九”、“十十”のように並びが良かったからとされている。政府は、1991年から1997年にかけ3月8日の「婦女節(国際女性デー)」と、この「子どもの日」を合わせて「婦幼節」とし、祝日とした。これは、「兒童節(子どもの日)」を祝日にするにしても子どもだけで好きなようにさせるわけにはいかないので、一般的には保護者が一緒に付き添う必要があることから、元々、祝日だった「婦幼節」と「兒童節(子どもの日)」を合併してお休みとしたそうだ。2011年に「兒童節(子どもの日)」が国定祝日として復活し、全国民が休める祝日となった。この頃はちょうど二十四節気の「清明」に当たる。今年(2021年)は4月4日。「清明節」は、日本でいうお盆のように、先祖の墓を掃除し、線香をあげてお参りをする、中華系の人々にとって重要な年間行事の一つ。(写真:RTI)

4月4日は、台湾では「清明節(墓参の日)」と「兒童節(子どもの日)」の四連休の三日目です。日本では「子供の日」と言えば5月5日ですが、台湾では4月4日が「子どもの日」です。

「子どもの日」は、児童の権利を守り、児童虐待や殺傷事件などに反対することを目的とし、1925年にスイスのジュネーブで開かれた子供の福祉世界会議で、6月1日を「国際子どもの日」と制定したのをきっかけに世界各国で支持され、各国日にちは違いますが、「子どもの日」が制定されていきました。

台湾では1931年に孔祥熙氏が設立した「中華慈幼協濟會」が4月4日を中華民国の「子どもの日」とすることを提案。子供たちの未来の保証と、子供たちの権利を促進するための日としています。 孔祥熙氏は、中華民国政府が中国大陸の南京にあったときの行政院長、つまり首相です。孔子様の75代目の末裔でもあります。

なぜ4月4日だったのかというと、春の時期で気候も良く、また、“三三”、“五五”、“九九”、“十十”のように並びが良かったからとされています。

1991年から1997年にかけ3月8日の「婦女節(国際女性デー)」とこの「子どもの日」を合わせて「婦幼節」とし、祝日としました。

これは、「兒童節(子どもの日)」を祝日にするにしても子どもだけで好きなようにさせるわけにはいきませんので、一般的には保護者が一緒に付き添う必要があることから、元々、祝日だった「婦幼節」と「兒童節(子どもの日)」を合併してお休みとしたそうです。

1998年に隔週での週休二日制が導入されてからは週休に組み込まれる形となり祝日ではなくなりました。

ところが、2000年に「2週間84時間労働制」が実施され、その対象となる労働者は、清明節の前日に「婦幼節」休暇をとることができるようになりました。つまり、労働者だけが再びお休みになりました。

そして2011年に「兒童節(子どもの日)」が国定祝日に復活し、全国民が休める祝日となりました。この頃はちょうど二十四節気の「清明」に当たります。今年(2021年)は4月4日です。

この日は「清明節」として、日本でいうお盆のように、先祖の墓を掃除し、線香をあげてお参りをする、中華系の人々の重要な年間行事の一つとなっています。

この「清明節」が先祖のお墓参りをする日となった由来は、古代中国前漢の初代皇帝、高祖・劉邦が天下を取ったのち、故郷に帰り両親の墓に参ろうとしたところ、長年の戦いの間に墓地は雑草で埋もれ、墓石は倒れたり壊れたりしていて墓石の字は読めず、劉邦は両親の墓を探し出せませんでした。

部下などにも手伝ってもらい夕暮れまで探し続けましたが、見つけられません。

そこで、最後に劉邦は袖から一枚の紙を取り出し、小さく数枚に破いてから、手の上に載せ、天に向かってこう唱えました。

「この小さな紙きれを空に投げ、紙が落ち、風が吹いてもその紙が動かないところが両親の墓である」

そしてその紙きれを空に投げると、1枚の紙がある墓の上に落ちました。しかもどんな風が吹いても動きません。劉邦は駆け寄り、その墓碑をよく見ると、なんと両親の名前が刻まれているのを発見しました。

劉邦は喜び、すぐに両親の墓を修復し、それ以降、毎年「清明節」には必ず両親の墓を参るようにしたんだそうです。それがのちに民間にも広まっていったとされています。

劉邦が紙きれを投げて両親の墓を見つけたということから、紙きれも「清明節」の重要なアイテムとなっていて、お墓の掃除をした後、“お墓参りに来ましたよ”という意味を込めて、紙きれをお墓に貼るという習慣もあります。紙きれをお墓において石で固定するという動作は、中国語では、「掛紙」といいます。これは、先祖のために家を修繕する意味合いがあります。

最近では「清明節」の日に限らず、その数週間前から、台湾第2のエスニックグループ“客家”の人たちですと元宵節明けから、親族が集まれるタイミングを作ってみんなでお墓参りに行きます。

ところで、「兒童節(子どもの日)」と「清明節」が同じ日だったり、週末にかかった場合はどうなるのかというと、台湾の祝日法では、土曜日に祝日が重なった場合は金曜日が、日曜日に祝日が重なった場合は次の平日(主に月曜日)が振替休日となるため、前後合わせて連休となります。

今年(2021年)は、「兒童節(子どもの日)」と「清明節」、どちらも4月4日で、週末にかかるため、金曜日と月曜日が振替休日となって、4月2日から4月5日までの4連休となっています。

(編集:中野理絵/王淑卿)

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