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黄捷・高雄市議会議員に対するリコール投票、成立せず

  • 08 February, 2021
  • 早田健文
黄捷・高雄市議会議員に対するリコール投票、成立せず
黄捷・高雄市議会議員(右から2人目)。リコールが不成立となったことを受けて、「報復的なリコールをこれ以上、進めるべきではない」と表明しました。 (写真:CNA)

無所属の黄捷・高雄市議会議員に対するリコール投票は6日、投票が行われ、賛成票がリコール成立に必要な有権者数の4分の1に達せず、また反対が賛成を上回ったため、否決されました。これにより、黄捷・議員は引き続き、高雄市議会議員を務めることになります。任期中、再び黄捷・議員に対するリコール投票を発動することはできません。

黄捷・議員は、当選時は野党・時代力量の所属でしたが、その後、離党して無所属になっています。今回のリコール投票では、与党・民進党が黄捷・議員を支持し、リコール投票で反対票を投じるよう呼びかけました。また、民進党主席である蔡英文・総統も、黄捷・議員がリコールされることを黙って見ているわけにはいかないと発言し、民進党員に対してリコールの反対に回るよう動員をかけました。

一方、最大野党の国民党は、リコールに賛成を表明し、リコールに同意票を投じるよう呼びかけていました。国民党所属の韓国瑜・前高雄市長は、昨年6月に行われたリコール投票でリコールが成立し、失職しています。黄捷・議員は韓国瑜・前市長に対して批判的で、市議会での質疑の際に韓国瑜・前市長に対して失礼な態度を見せたとして、韓国瑜・前市長の支持者の反感を買っていました。

黄捷・議員に対するリコール投票は、高雄市議会議員という地方議会の議員に対するものでしたが、台湾の2大政党である与党・民進党と最大野党・国民党がバックアップして対決する構図となり、全国的に注目を集めました。また、最近実施された民主進歩党所属の王浩宇・前桃園市会議員に対するリコール投票が成立していたことから、黄捷・議員に対するリコール投票は高い注目を集めていました。

議員に対するリコールが成立するためには、総有権者数の4分の1が賛成し、賛成票数が反対票数より多いことが必要です。黄捷・議員の選挙区である高雄市議会議員第9選挙区の総有権者数は29万1566人で、そのうち12万1110人が投票し、投票率は41.54%でした。有効投票数12万652票のうち、反対は6万5391票で、全体の54.20%でした。賛成は5万5261票で、全体の45.80%でした。無效票は458票でした。この結果、総有権者数の4分の1の賛成、賛成票数が反対票数より多いという、リコール成立の要件をいずれも達成することができず、リコールは否決されました。

この結果について、与党・民進党のスポークスマンは、「今回のリコール投票は、反対が賛成を1万票ほど上回っており、台湾の有権者が、国民党が発動したこの種の正当性を持たない報復的なリコールに強い反感を持っていることを示した。国民党の政治的な操作が、逆に有権者の反撃を受けた」と指摘しました。また、「特定政治家の支持者による報復的なリコール運動は、社会の資源を浪費するだけであり、民主主義を歪曲し、台湾の多様な意見の成熟、そして台湾の進歩を妨げるものだ」と述べました。

一方、リコールに対する賛成を表明していた最大野党・国民党は、「食品の安全を軽視し、ラクトパミン残留豚肉の輸入解禁を支持する議員を辞めさせることができなかったが、市民は十分に不満を表明することができた」と表明しました。また、「リコールを発動するための署名集めは通過しており、黄捷・議員の選挙区の有権者は、黄捷・議員の政治姿勢に対する不満を示した。しかし、リコール投票の段階では、与党のリーダーが国家元首として命令を下し、各方面の政治的な資源を動員して民意を抑圧した」「リコールが通過しなかったのは、有権者の不満が十分でなかったのではなく、資源がアンバランスだった状況の下で、小市民が大総統に対抗した結果だ。小市民は決して負けてはいない。政権の各種の行為を市民ははっきりと見ており、反発の波は止まることなく、次々にやってくる」と表明しました。

なお、黄捷・議員は、リコールが不成立となったことを受けて挨拶を行い、「選挙区の有権者、そして蔡英文総統、多数の立法委員、議員の支持に感謝する。今後、さらに努力を続け、選挙区の有権者を失望させないようにしたい」と述べると共に、「私の選挙区の有権者は、行動によって恨みを制止した。報復的なリコールをこれ以上、進めるべきではない」と表明しました。

一方、今回のリコール運動を進めてきた団体は、現在も民進党所属の高閔琳・高雄市議会議員、民進党との関係が強い台湾基進党所属の陳柏惟・立法委員に対する罷免運動を推進しています。

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