台湾の工作機械、「今年は二桁成長の見通し」

  • 13 January, 2021
  • 中野理繪
2020年の台湾の工作機械の輸出額は新型コロナの影響などにより前年比29.7%減となったが、2021年の工作機械産業の生産高は二桁成長になるとみている。(写真:CNA)

台湾の工作機械産業は、米中の貿易戦争や新型コロナウイルス感染症の広がりから、昨年の輸出は、前年比3割減と厳しい状態となった。しかし、「台湾工具機曁零組件工業同業公會(工作機械および部品工業同業組合)」は12日、2020年は過去5年で景気の谷底であり、メーカーの一般の予測は、今年は景気が回復し、通年で生産高は少なくとも前年比15%上昇するとみているとした。また、台湾元が上昇していることにより輸出産業が直面する為替差損に関しては、同組合の卓永財・名誉理事長は、為替リスク管理はしっかり行っており、昨年は為替差損が出ないばかりか、為替差益がでたと喜んだ。

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新型コロナの影響で、工作機械の販売は厳しい状態となりました。台湾工具機暨零組件工業同業公會(工作機械および部品工業同業組合)のデータによりますと、昨年の工作機械の輸出額はわずか21億5400万米ドルで、前年比29.7%もの減少となりました。工作機械および部品工業同業組合が12日に発表した今後の見通しについては、同組合の許文憲・理事長は、「昨年はこの5年で最低だった、今年は少なくとも15%以上の伸びしろがある」と強調しています。

許文憲・理事長

「2020年の第4四半期にすでに顧客の中には在庫を使い果たしたところもあり、プロジェクト価格や優待価格などの問い合わせが来ていて、直接発注もあった。おそらく前の三つの四半期と比較して5%から8%の成長が見込まれる。そのため我々の予測では2021年の工作機械産業全体の生産高は、15%から20%成長するだろう。」

しかし、今年の工作機械の今後の見通しは依然として不確定要素があります。特に銅やアルミ、鉄などの原料の価格上昇や、コンテナの海運費用が急騰しています。例えば、トルコ向けのコンテナ一個の単価が7000米ドルから3万5000米ドルに跳ね上がったこと。同同業組合は、政府に物価の安定化を図るため、国営の海運会社が輸出産業へのサービスを優先するよう求めています。

また、台湾元の上昇も懸念されています。

許文憲・理事長は、「工作機械メーカーの多くは、取引通貨のバランスや為替差益を吸収する手立てなど、為替リスク管理をしっかりとしている。為替差損の影響はそれほど大きくない」と強調しており、「長期的に見れば、価格に応えるため付加価値を高める必要がある」としました。

同組合の卓永財・名誉理事長も、昨年のリスク管理はよかった。為替差損がなかったどころか、為替差益があったとし、政府に為替リスク管理の授業を関係学科の必修科目に組み込むべきだと提案しました。

同組合の卓永財・名誉理事長

「経理学科、経営学科、国際貿易学科、金融学科、これらの学科には必修科目にするべきだ。私もこの関係の対処法を同僚に教えたことがあるが、非常に難しい。わかっていない。私は驚いて、君は金融研究所卒業だろ?と聞いたら、学校では習っていないと言っていた。今台湾は国際化にシフトしていて、今後さらに為替リスク管理の必要性が高まる」

工作機械および部品工業同業組合も、新興市場の中において、トルコへの輸出は去年最もよかったとし、主な要因は中東エリアの政局の緩和によって、近隣諸国がトルコを通して経済発展をしていることから、今後の商機が期待されています。

(編集:中野理絵/王淑卿)

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