
政府が来年元日から豚や牛の赤身を増やす飼料添加物ラクトパミンを使用する豚肉の輸入を解禁することで国内では反対の声が上がっています。最大野党・国民党は抗議活動を続けているが、与党・民進党が行った最新の世論調査によると、蔡英文・総統のこの1年の政策に対する満足度は6割に上った。不満足は36%だった。なお、不満足の主な要因を探ると、わずか7.7%のの回答者がラクトパミン豚肉の輸入解禁政策に対して不満だとしていた。蔡英文・政権は二期目に入っても高い満足度を維持している。民進党は、国民の支持を2021年も躍進し続ける原動力にするよう、今後も引き続き改革を進めていくとした。
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与党・民進党は先ごろ、「2020台灣總體表現民調(台湾総合政策世論調査)」を発表しました。調査結果によると、蔡英文政権のこの1年の防疫対策に対する回答者の満足度は、83%に達しました。そして、台湾と世界各国の経済を比較した場合、5~6割の回答者が台湾のこの一年の経済は世界各国よりも良いとしており経済全体に対する満足度も58%でした。外交や、中国大陸と台湾の両岸関係、国防に関しては、満足度は55.5%から59.1%でした。蔡英文・総統に対するこの1年の政策への満足度は60.9%に上り、不満足は36.6%でした。
民進党国際事務部の主任を兼務する、羅致政・立法委員は、「二期目の蔡英文政権の満足度は6割に達した。前任の馬英九・元総統やその前の陳水扁・元総統よりも高い。これは簡単なことではない。これは台湾のすべての人が努力した結果でもある」と語りました。
羅致政・立法委員
「この1年の蔡・総統の政策が評価されただけでなく、防疫対策や、経済、社会など各方面でみながともに努力した結果を示すものでもあると信じている。」
政府が来年元日から豚や牛の赤身を増やす飼料添加物ラクトパミンを使用するアメリカ産豚肉の輸入を解禁することに関する争議はいまだ続き、野党も抗議行動を続けていますが、民進党のこの世論調査によると、蔡・総統の最近の政策に不満を持つ原因のうち、アメリカ産豚肉・牛肉の輸入解禁はわずか7.7%という結果でした。このほか、7.4%が経済において不満を持っており、テレビのニュースチャンネル「中天新聞」の再免許を認めなかったことに対して不満を持っているはわずか2.4%でした。
羅致政・立法委員は、蔡・総統の政策に対する不満の原因は多岐にわたっており、単一の議題に集中しておらず、これは改革を推し進める民進党を市民が支持していることが明らかだとしました。
羅致政・立法委員
「回答者それぞれの期待や満足に関するポイントが違っている。基本的にはとても多元的な要素だ。一つの要素に集中しているわけではない。政府も全方位政策を実施しなければならない。様々な政策で多くの恩恵を与え続けなければならない。それで市民がより満足し、世論調査に反映されていく」
民進党の鄭運鵬・立法委員も、最新の世論調査からみると、民進党の世論の支持率は31.4%、野党第一党・国民党は16/2%と、二つの党の間には一定の格差がある。国民党が過度にラクトパミン豚肉問題を議題にし続けても支持率を上げることにはつながらないだろうと分析しました。また、台湾社会が蔡・総統の再選一年経っても高い満足度を示している。民進党は、国民の支持を2021年も躍進し続ける原動力にするよう、今後も引き続き改革を進めていくと強調しました。
(編集:中野理絵/王淑卿)