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台湾一周鉄道の電化が完成、残されていた南回線の123.4キロメートルも電化

  • 21 December, 2020
  • 早田健文
台湾一周鉄道の電化が完成、残されていた南回線の123.4キロメートルも電化
南回り鉄道の「多良」高架橋区間。台湾で最も美しい鉄道風景との呼び名が高く、人気を集めている。(写真:交通部台湾鉄路管理局)

台湾鉄道は、台湾一周鉄道で電化が行われていなかった最後の部分の電化を完成させ、20日、始発列車が運行されました。この区間は、台湾を一周する台湾鉄道の路線のうち、台湾最南端を走る南回線の屏東県枋寮から台東県知本の区間、86.6キロメートルです。

この始発列車は、午前7時に屏東駅を出発した特急「普悠瑪(プユマ)」号で、林佳龍・交通部長が乗り込み、列車が台東駅に到着すると、蔡英文・総統が参加して開通式が行われました。この開通式で、屏東県出身の蔡英文・総統は、沿線の景観を紹介し、南回線の列車に乗る時はこうした風景を楽しんでほしいと呼びかけました。

この台湾一周鉄道の電化によって、鉄道による移動が便利となり、将来、観光の発展にも役立つことが期待されています。

南回線のこの区間は、台湾の中央山脈の最南端を通過するため工事が難しく、1979年に建設計画がスタートし、13年をかけて1992年10月に開通しました。

台湾鉄道の電化については、1979年に台湾縦貫鉄道の電化が完成したのに続いて、高雄と屏東の区間が1998年、宜蘭線が2000年、北回線が2003年に、花東線が2014年に完成し、南回り鉄道では屏東と潮州の区間が2015年、潮州と枋寮の区間が2019年に完成しており、今回完成した枋寮と知本の区間だけが残されていました。

この台湾一周鉄道の全面電化に続いて、花東線、南回線の複線化について検討が進められています。うち南回線は、山岳トンネルが36あり、総延長は38.9キロメートル、また橋は112あるため、複線化には大規模な工事が必要となります。

なお、この電化の完成に伴って、正式使用開始の23日から南回線のダイヤが全面的に更新されます。これにより、高雄から南回線を通って台東までの時間は、これまでより最高で27分短縮されます。花蓮までは39分短縮されます。また、電化完成を記念して、来年1月3日までは、南回線を通過する列車に乗る場合、運賃は半額となります。

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