
外交部が2日、来年から発行を予定している、新たなパスポートのデザインを公表しました。新たなパスポートでは、中華民国の英語表記「REPUBLIC OF CHINA」の字が小さくなり、国章を取り巻くことになっているほか、台湾の英語表記「TAIWAN」が大きくなり、その下に旅券の英語表記、「PASSPORT」が書かれています。
外交部の呉釗燮・部長は、「TAIWAN」と「PASSPORT」の英文字を上下に並べるのは、台湾のパスポートを強調するためだ。一目瞭然だと説明しました。
行政院の丁怡銘・報道官によりますと、立法院(=国会)は7月22日にパスポート表紙デザイン変更案を可決し、行政機関に対してパスポートにおける台湾の英語表記「TAIWAN」の識別度を高め、国際交流を行う際、中国と混同しないよう求めました。
行政院は、先週この変更案を承認したため、外交部は2日に記者会見を開き、新たなデザインを発表しました。今回のデザイン変更には三大重点があります。
- 変更の範囲を最小限にとどめること。
- REPUBLIC OF CHINA」、国章、「TAIWAN」、護照(パスポートの中国語)、「PASSPORT」をすべて残すほか、パスポートの色と中華民国のフォントもそのままにしている。
- 台湾を際立たせること。
- TAIWAN」を大きくして、「TAIWAN」と「PASSPORT」を上下に並べることで、台湾のパスポートであることを強調、一目で分るようにしている。
- 国名の英語表記の表現の仕方を調整すること。
中華民国の英語表記、「REPUBLIC OF CHINA」で国章を取り囲むことで、デザイン感を増すと共に、パスポートの識別度もも高める。
呉釗燮・外交部長は、今年1月、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多くの国は、入国者の審査をさらに厳しくしている。わが国のパスポート所持者が中国から来るものだと誤解されないようにするため、各界の提案と各国の慣例を集めてパスポート表紙変更案を提出したと説明しました。