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入境者全員に対するコロナ感染検査、台湾で論議広がる

  • 24 August, 2020
  • 早田健文
入境者全員に対するコロナ感染検査、台湾で論議広がる
入境者前に対する感染検査より、現行の14日間待機の方が効率は高いとする中央感染状況指揮センターの説明。(写真:中央感染状況指揮センター」)

台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部「中央感染状況指揮センター」指揮官を兼務する陳時中・衛生福利部長は、海外から台湾への入境者全員に対して、新型コロナウイルス感染の検査を行うことに反対の考えを示しました。

海外から台湾への帰国者から相次いで新型コロナウイルス感染が確認されています。また、彰化県は、同県で自宅待機している無症状の帰国者全員に対して自主的に検査を行っていますが、この検査でこのほど、感染が確認されたケースが報告されました。こうしたことから、現在は行われていない海外から台湾への入境者全員に対する検査について、必要ではないかとの論議が起きています。

これに対して、陳時中・指揮官は、22日、「今年に入って台湾に入境した人は25万人に上る。検査での誤差から推算すると、感染しているのに陰性反応が出る疑似陰性が50人発生すると予測される。感染検査で陰性が確認された場合、14日間の待機を免除することになれば、この50人が市中に入り込むことになる。一方、さらに心配なことは、感染していないのに陽性反応が出る疑似陽性が1万2000人発生し、こうした人たちを陰圧隔離病室に送り込んだ場合、台湾の医療崩壊を招くことになる。また検査費用だけで8億台湾元(日本円およそ29億円)の経費が必要だ」と指摘し、現在実施している検疫政策の方が効果的だとの考えを示しました。

現在、台湾では海外からの入境者に対しては、空港で全員に対する感染検査は行わず、感染が疑われる症状のある場合だけ、PCE検査が行われています。症状がない人に対しては、14日間の待機が求められます。

陳時中・指揮官は、入境者全員に対して感染検査を行うことは、「非常に良いことのように聞こえるが、実際には感染防止の大きな穴になる」「14日間待機すれば、感染していた場合でも感染力はほとんどなくなるまでに低下する」と指摘しています。

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