高雄市長補欠選擧の投票が15日午前8時から午後4時まで行われ、即日開票です。
開票の結果、民進党の公認候補・陳其邁氏が67万1804票、70.03%の高得票率で、補欠選擧で選出された第三代高雄市長となりました。任期は2022年までです。リコールされた韓国瑜・前市長の後を受け継ぐため、任期は2年4ヶ月です。
台湾の「公職人員(公職者)選挙罷免法」の規定によりますと、投票日の7日後に当選者名簿が公告されます。中央選挙委員会は、8月21日に当選者名簿を公告します。また、地方制度法第82条の規定によりますと、補欠選挙の当選者は、当選が公告されて10日以内に宣誓を行い、正式に就任しなければなりません。そのため、陳其邁氏は遅くとも8月末に就任しなければなりません。
今回の補欠選擧には、与党・民進党からは、陳其邁氏が、野党第一党の国民党からは、李眉蓁氏が、台湾民衆党からは呉益政氏が立候補しています。台湾民衆党は、台北市の柯文哲・市長が党首を兼務する新たな野党です。
陳其邁氏は、2018年に行われた高雄市長選挙にも立候補しましたが、野党第一党・国民党の公認候補だった韓国瑜氏に敗れ、当選を果たすことが出来ませんでした。
陳其邁氏はその後、2019年1月14日に行政院(=内閣)の副院長(=副首相)に任命され、2020年6月、第三代高雄市長補欠選擧に立候補するため、行政院副院長を辞任しました。6月19日まで行政院副院長を務めていました。
今年55歳の陳其邁氏は、台湾北部・基隆市の生まれですが、2歳のとき、高雄市に移住しました。中山医学院医学学部の出身、後に国立台湾大学で公衆衛生分野の修士号を取得しました。第3期から第5期、そして第8期から第9期の立法委員、総統府副秘書長、行政院政務委員(無任所大臣)兼報道官、高雄市市長代理、民進党副秘書長、行政院副院長(副首相)などの要職を歴任しました。
前回の選挙、2014年の高雄市長選挙では、民進党の公認候補・陳菊氏の得票率は68.09%、国民党の公認候補・楊秋興氏の得票率は30.89%でした。2018年の高雄市長選挙では、民進党の陳其邁氏の得票率は44.8%、国民党の韓国瑜氏の得票率は53.87%でした。