台湾の映画祭『ゴールデン・ホース賞』を中国大陸がボイコット、香港映画も参加取り消し

  • 12 August, 2019
  • 早田健文
中国大陸が台湾の映画祭『ゴールデン・ホース賞』に中国大陸の映画関係者が参加することを禁止。香港映画も相次いで参加を取り消ししている。

中国大陸の台湾に対する圧力が強まっていますが、芸術分野にも影響が拡大しています。

中国大陸はこのほど、中国大陸の映画関係者が、台湾で最も権威のある映画祭、今年の『ゴールデン・ホース賞』に参加することを禁止すると発表しました。これに伴って、香港映画も参加を取り消しています。

その中には、人気俳優アンディ・ラウ(劉德華)さん主演の「掃毒2天地対決(The White Storm 2 - Drug Lords)」、レオン・カーフェイ(梁家輝)さん主演の「追龍2:賊王(Chasing the Dragon II: Wild Wild Bunch)」、ルイス・クー(古天楽)さん主演の「使徒行者2(Line Walker : The Prelude)」などが含まれています。これは、台湾での映画賞に参加したことで、中国大陸側からボイコットを受け、中国大陸での仕事や上映ができなくなることを恐れたためです。

その中で、映画祭主席の台湾の アン・リー(李安)監督の要請で今回の『ゴールデン・ホース賞』の審査委員主席に就任している香港のジョニー・トー(杜琪峯)監督の動向が注目されています。

今年の『ゴールデン・ホース賞』の授賞式は、11月 23 日に行われる予定です。

アンディ・ラウさん主演の映画、「掃毒2天地対決」。激しいアクションで、今年の台湾の映画祭『ゴールデン・ホース賞』で注目の作品となっていました。

しかし、中国大陸が、中国大陸の映画関係者の『ゴールデン・ホース賞』への参加を禁止したことから、この作品も参加を辞退しました。

このほか、オン・カーフェイ(梁家輝)さん主演の「追龍2:賊王」、ルイス・クー(古天楽)さん主演の「使徒行者2(Line Walker 2 : The Prelude)」など、中国大陸と香港の共同制作の映画も、ノミネートを待たずに参加を取り消しました。

しかし香港のジョニー・トー(杜琪峯)監督は、今年6月に映画祭主席の台湾の アン・リー(李安)監督の要請で今回の『ゴールデン・ホース賞』の審査委員長に就任しているため、微妙な立場にあります。

これは、ジョニー・トー監督の3年前の談話です。

「上から命令されてもいないのに、香港が自分から膝まづくようなことがあってはならない」

当時と違って、今は中国大陸側の態度ははっきりしています。

これについて映画評論家の膝関節さんは、「審査員長を引き受けたのですから、断ることは難しいでしょう。中国大陸としても、もともと引き受けていた人のことまで、ボイコットすることはないでしょう。やはり審査に参加しなければなりません」と話します。

これまでのところ、ゴールデン・ホース賞映画祭の主催者側は、一切の変更はないと表明しています。また、ジョニー・トー監督も、参加の取り消については言及していません。これまで中国語圏の映画賞として香港や中国大陸の映画も参加してきたゴールデン・ホース賞が、今年は台湾映画だけの映画賞となるかもしれません。

関連のメッセージ

本分類最新more