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大陸委員会、中国が日中戦争勝利80年利用し、各種の対台湾工作推進との見方示す

  • 06 February, 2025
  • 豊田 楓蓮
大陸委員会、中国が日中戦争勝利80年利用し、各種の対台湾工作推進との見方示す
大陸委員会が6日に提出した「2024年第4四半期の中国大陸情勢に関する定例報告書」の中で、中国が日中戦争勝利80年を利用し、対台湾工作を推進していくとの見方が示された。(写真:Rti)

台湾で対中国政策を担う大陸委員会(陸委会)は、6日に提出した「2024年第4四半期の中国大陸情勢に関する定例報告書」の中で、今年の中国共産党の対台湾工作について、今年は日中戦争の勝利と、台湾が日本による統治を終えてから80年にあたるため、共産党は、関連の記念イベントを通じ、台湾独立反対を訴え、台湾海峡両岸の統一を促し、両岸は共に「一つの中国」であるというムードづくりをするとの見通しを示しました。

大陸委員会はまた、中国共産党の習近平・国家主席は中国人民政治協商会議(政協)が開催した新年の茶話会での年賀の挨拶の中で、台湾海峡両岸の絆と祖国統一の重要性を強調したと説明、また、中国で台湾政策を担当する中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の宋濤‧主任らは、新年のメッセージの中で、「統合と統一の促進」、「反独立と反干渉」という以前から続く考えを再度述べた、と指摘しました。

大陸委員会はさらに、中国共産党は、国際社会で一貫して台湾の独立に反対する立場を表明し、台湾問題は純粋に中国の内政問題であり、外国の干渉を許さないと繰り返し、国交樹立国と台湾とのいかなる形の公的な交流にも反対してきた、と指摘しました。

また、中国人民解放軍が昨年12月、東シナ海、南シナ海、太平洋で大規模な軍事活動を行ったほか、福建省の海警局による台湾の離島・金門近海での法執行パトロールは常態化していると指摘しました。

大陸委員会の梁文傑・副主任委員は、「中国共産党(中共)の台湾への介入は、『表面上では交流し、裏では威嚇する』という政治的戦略で、悪化の一途をたどっている」と述べました。

大陸委員会はまた、香港・マカオについて、香港の人権とメディアの自由が制限され、さらに貧困問題も深刻化しており、そのため、不満に感じている香港人の割合が全体の54%に達し、2020年以降で最も高い割合となった、と指摘、また、広東省、香港、マカオ間における協力発展を加速させるため、サービス貿易、人材交流、輸送、その他の協力計画に関する中国本土・香港、マカオ経済連携緊密化取決め(中国の中央政府と香港特別行政区政府、及びマカオとの間で締結された自由貿易協定 。略称: CEPA)の改定協定が締結されたと説明しました。

中国の内部情勢について、大陸委員会は、「習・国家主席が党の紀律に関する監督を改めて強調し、昨年は、中央政府幹部58人が調査を受け、習・国家主席の任期中で過去最高となった」と説明しました。また、経済面では、中国政府の債務は膨張を続け、住宅価格は下落し、物価は低迷し、若者の失業率はなお2桁台に達しているほか、社会面では、労働争議が悪化の一途をたどり、賃金の滞納が民間企業から公立病院や地方公務員にまで広がっている中、多くの無差別殺傷事件が報告されているが、これは社会に対する市民の不満の高さを反映している。大学生たちが「夜騎開封(やきかいふう)」と呼ばれる夜間のサイクリング活動を通じて自由への渇望を表現しているのもその現れだ、と指摘しました。


(編集:豊田楓蓮/駒田英/本村大資)

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