<第1セクション【青森県とRAW】>
- 12月14日、カリスマ・シェフのアンドレ・チャンさんが率いる台北のレストラン「RAW」で開催された「青森周(青森ウィーク)」のメディア向け試食会に招待された。アンドレさんは1976年台北の温泉地北投の生まれ。国際グルメ賞「アジアのベストレストラン50」常連の、シンガポールの「レストラン・アンドレ」のオーナーシェフのアンドレさんが、2015年に故郷の台湾に満を持してオープンさせたのが「RAW」。台湾で初めてのミシュランも獲得し、台北で最も予約の取りにくいレストランの一つとして美食界に君臨。
- レストラン「RAW」のコンセプトは、「台湾の食の歴史、自分たち以前の世代の記憶、文化、言葉を保存するためのレストラン。それは同時に、自分たちの世代の輪郭を鮮明にすることでもあります。二十四節気に沿って、台湾の旬の食材を選び、フランス料理をベースにして、できるだけカジュアルで自然な料理」とかつて日本のメディアでアンドレさんが紹介。
- 4年前に、アンドレさんが青森を旅し、そこで出会った食材や文化をモチーフに料理で表現するという企画が開始。今年のテーマは「永續(サスティナビリティ)」。これをを青森県産のホタテやイワシなどの海産物、ブランド米の「青天の霹靂」、野菜やキノコ類を使って表現。アンドレさんの無尽蔵な発想力、物語のエッセンスを抽出する感性とそれを味覚、嗅覚、視覚、食感をワクワクと刺激してくれる料理へと落とし込む才覚には脱帽。
- 試食会の前には三村申吾青森県知事も、りんご、ホタテをはじめとする青森の特産物を描いたシャツを七枚重ね着して、玉ねぎのように次々と脱ぎ捨てながら絶妙な語り口で説明するパフォーマンスを披露。サービス精神溢れるその姿はトップセールスのまさに鑑。
- 『津軽海峡・冬景色』の台湾語版、黃乙玲(ホアン・イーリン)さんの歌で『咱的一生咱的愛(私たちの一生、私たちの愛)』をOA。
<第2セクション【高雄での佐渡物産展&台北での東北6県観光展】>
- 12月17日には、高雄の百貨店で開催された「新潟佐渡物産展」のオープニングイベントに、八得力のデュオで出演。佐渡市の渡辺竜五市長、高雄市の羅達生副市長、そして日本から一時帰国中の駐日経済文化代表処の謝長廷代表も臨席。佐渡と高雄の両市は謝長廷代表が仲立ちとなり、今年7月、友好交流覚書を締結。渡辺佐渡市長は会場で販売される佐渡の地元の日本酒やお米、お菓子、海苔や椎茸などの農産物や海産物をアピール。
- 同じく17日、18日の両日、台北の華山文化創意園区の西1館で「日本東北遊樂日2022 手牽手,一起樂遊東北!」というタイトルで東北6県の観光イベントが開催。私も2日目に顔を出したが、会場内は入場制限がかかるほどのごった返し。
- これらのイベントがコロナ禍の影響で3年ぶりに日本からの訪問団が来台。リアルな交流が実現。オンラインの交流も良いが、やはりFace to faceが一番だと実感。ITやSNSがどれだけ発達しても、文字や音声や画像だけでは伝えられないものがある。それはぬくもり、その場の空気感、匂いなど。お互いの存在を身近で感じながら、同じ時間と同じ空間、場を共有できる喜びは何ものにも代えられない。
- 『北国の春』を鄧麗君(テレサ・テン)さんが北京語のカバーした『我和你』をOA。
<第3セクション【泰安温泉で思う。国際文化交流は人に始まり人に終わる】>
- 19日~20日には、「忙中閑あり」で、12月4日にこの番組でご紹介した泰安温泉に家内と1泊旅行を敢行。宿泊先は常宿の「錦水温泉飯店」。オーナーの徐享鑫のご家族とも10ヶ月ぶりの再会を果たし、旧交を温めて来た。ここの温泉の泉質は、前回も述べたように台湾の西海岸ではトップクラス。結局、何故自分がいつもここに来るのかを考えると、それは徐さんとその家族に会いに来たいのだということに気付く。温泉は、癒しやサービスや周囲の環境、景色ももちろん大事だが、最終的には人が人である限り、Face to faceの交流に行き着く。「国際文化交流は人に始まり人に終わる」。これは、かつて国際文化会館艦長を務めた松本重治さんが遺した名言。
- 今月の歌『泰安情歌』(八得力樂團)をOA。