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馬場克樹の「とっても台湾」-2022-10-2_チェリーダックと宜蘭の魅力

  • 02 October, 2022
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馬場克樹の「とっても台湾」(爸爸桑的「非常台灣」)

<第1セクション:絶品のチェリーダック「桜桃鴨」>

  • ちょうど10年前。金馬奨国際映画祭の授賞式が宜蘭で行われた。私も台湾映画『逆光飛翔(邦題:光にふれる)』の主題歌の作曲者としてレッドカーペットの上を歩く幸運に恵まれた。映画のクルーらとともに、宜蘭で一番高級なホテルにも泊まった。そして、金馬奨の宴席でとてつもなく美味しいロースト・ダックをいただいた。それが、宜蘭名物のチェリーダック「桜桃鴨」だった。台宜蘭産の甘くて香りの高いブランドネギ「三星葱」を配したチェリーダック「桜桃鴨」のロースト・ダックは、まさに黄金の組合せ。
  • 2016年に取材で宜蘭県三星郷の「合興牧場」で二十数年にわたり養鴨業を営んでいる黄明杰さんを訪ねた。太平山から吹き下ろす冷たい風「落山風」は、アヒルの食欲を増進させている。雪山山系に源を発する蘭陽渓の清らかな水は、アヒルの健康を支えている。生育環境に加え、ニンニク粉や酵素を飼料に混ぜ込む等、アヒルの抵抗力を高める工夫も。黄さんは野犬に襲われないよう、夜も巡回を怠らない。宜蘭という土地の恵みは確かに大きい。だが、育てる人の細やかな心遣いも絶品のチェリーダック「桜桃鴨」が生まれた秘訣。

 

<第2セクション:台北から雪山トンネルを抜けるとそこは礁渓温泉>

  • 台北から宜蘭へは、以前は東北海岸を回るか、北宜公路の山道を越えのルートで2時間半ほど掛かった。2006年6月に国道5号線(高速道路5号線)の「雪山隧道」が開通してからは、渋滞がないときには40分ちょっとで到着し、台北市民にとって宜蘭はぐっと身近な存在に。雪山隧道は雪山山脈を貫通する全長約13キロのトンネルで、長いトンネルを抜けると真っ青な空、真っ青な海、遠くには亀山島が見え、緑の水田地帯が出迎えてくれた。そして、高速道路を降りるとほどなく、台湾では珍しい平地の温泉、礁渓温泉に。
  • 礁渓温泉の売りは、何と言っても台北の都会の暮らしにふと疲れた時に、わずか1時間足らずで癒しの空間、時間を提供してくれること。オススメは礁渓温泉公園の中の日帰り公共浴場の「森林風呂」。台湾では水着着用の露天風呂が一般的だが、ここは男女別の裸で入れる温泉になっていて、手頃な料金で緑に囲まれた広々とした空間で5つ星ホテル並みの温泉ライフを満喫することが可能。

 

<第3セクション:宜蘭名物数々あれど・・・>

  • 宜蘭の食材で言えば、アヒルを放牧して害虫や雑草を駆除しながら無農薬・有機農法で育てる「稲鴨米」、ブランドネギの「三星葱」、「金棗」と呼ばれる細長い金柑、亀山島近海の赤ムツ(のどぐろ)、カツオ、トビウオも絶品。料理にも例えば「糕渣」など宜蘭でしかお目にかかれないものも少なくない。宜蘭酒造所では「紅露酒」という紅麹を醸造したお酒、今ではすっかり国際的に有名になったカヴァラン・ウィスキーの工場も宜蘭に。

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