今日ご紹介するキーワードは「免費提供生理用品」。
「生理用品の無料提供」という意味です。
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今月(11月)から、台北メトロ(MRT)が生理用品の無料提供を始めました。
これは、「生理フレンドリー」な都市づくりを目指す一部の台北市議からの要望を受けて始まったもので、まずは利用客の多い台北駅や西門駅、台北101駅など20の駅で始まりました。
生理用品の無料提供はスコットランド議会で生理用品を無料提供する法案を全会一致で可決したことなどもあり、世界に広がりつつあって、日本でも実証実験が行われていますよね。
きっかけは、「生理の貧困」と言われる、経済的な理由などから生理用品を買えない、利用できない状況にある女性のサポートですが、「生理の貧困」の解決だけではなく、例えば、生理用品は買えるけれど、急に必要になったときに手に入らなくて困ってしまうケースなど、生理によって抱える全ての負担を減らすことが目的となっています。
台湾でもその取り組みのテストが始まったのですが、ではどのようにして受け取れるのかというと、提供している駅のインフォメーションカウンターで必要であることを伝えると無料で受け取ることができます。
…でもカウンターで、対面でもらいに行くのはちょっとハードル高いな…と思われるかもしれません。日本では生理の話や生理用品の持ち運びはどちらかというとこそっとするもの、隠すものというような印象ですし、カウンターに必ずしも女性のスタッフがいるとは限らないので恥ずかしいと思うかもしれませんね。
ところが台湾では、比較的、男性も女性の生理に対する理解度が高く、男性が彼女や奥さんの代わりに生理用品を購入しに行ったりするなんてこともよくあります。
(なんでも、彼女や奥さんの普段使っているメーカーの生理用品を買ってこられなかったら怒られるなんて話も聞いたことがあります)
そのような背景もあってか、ややオープンな形での提供スタイルとなっていますが、こちらが身構えるほど台湾の人は気にしていないと思いますので、もし本当に必要な時は、恥ずかしがらずにもらいに行ってくださいね。
ちなみに、もし言葉に自信がない場合は、「生理用品」は中国語も同じ漢字ですので、メモに書いて見せるといいかもしれません。
今後もしかしたら日本のように、生理用品が入った機械を個室に設置して、専用のアプリを使って受け取る…というものが登場するかもしれませんし、もっと良い別の方法が登場するかもしれません。まだ試験段階で、しかも始まったばかりですので、試行錯誤している状態ですが、何より、困ったときに頼れるという“安心感”を与えてくれるというのがいいですね。
なお、台北メトロ(MRT)によりますと、まずは20の駅でのスタートですが、今後は、実際の利用状況などを見て調整する方針とのことです。