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きょうのキーワード(木曜日) - 2022-09-08_「免治馬桶」

  • 08 September, 2022
きょうのキーワード(木曜日)
台北市のトイレに将来、温水洗浄便座が増えるかも?!(写真:CNA)

今日ご紹介するキーワードは「免治馬桶」。

これは何でしょうか?

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この「免治馬桶」とは、「温水洗浄便座」のこと。

“ウォシュレット”や“シャワートイレ”という名前で各メーカーが出しているので、そちらの名前の方が馴染みがあるかもしれませんね。

日本では多くの場所で見かける「温水洗浄便座」ですが、海外ではなかなか設置されているところはありません。台湾でも日系のホテルやレストラン以外ではほとんど見かけないのですが、先日、台北市長選挙の候補者である陳時中氏が、将来、台北市が管轄する3673のトイレのうち、7200個の便器を「温水洗浄便器」に取り換えると宣言して話題となっています。

なんでも、自身が東京に行ったときの経験から、トイレに行くことは一種の快適で幸せな事であり、身体を清潔にし、健康を促進し、都市生活の経験を高め、国内外から訪れた人たちへのやさしさも感じたそうで、トイレは重要な指標であり、台北が進歩していることを世界に示すにはまずトイレからと考え、この「温水洗浄便座」への取り換え宣言となったようです。

台湾のトイレ事情は、私が知っているこの10~15年ほどの間だけでも、駅のトイレなど公共のトイレがきれいに改装されたり、トイレットペーパーを流すよう推進したりと、台湾、特に台北のトイレは少しずつ快適になってきていているなという印象ですね~

トイレ環境改善の第一段階は、“汚くない”、“臭くない”トイレを目指すところから始まり、そこから“安全”で“明るい”トイレへと進みますが、それを越え、今は更に“管理”するだけでなく、“快適”を目指してステップアップ!といったところでしょうか。その一つの過程が「温水洗浄便座」の設置のようです。

でも実は、「温水洗浄便座」を設置する取り組みは台北が初めてではないんです。

台湾北西部・新竹市では、2015年から古い公衆トイレを改善するための補助金を積極的に獲得して、「全市公衆トイレ大変身」プロジェクトを行っていて、2019年には「良質な公衆トイレと美しい環境促進プロジェクト」の補助金獲得に成功し、新竹市内の46の公衆トイレを改修すると同時に、新竹護城河畔の公衆トイレに全国で初めて「温水洗浄便座」を設置したそうです。

公共のオープンスペースにあるトイレに初めて設置された「温水洗浄便座」。利用率が低く、一般的な評価も低いという指摘があったそうですが、新竹市によると、市民の反応はまるで家のトイレのようだと好評を得ていると強調しています。

個人的には、外の公衆トイレの「温水洗浄便座」はちょっと使うのを躊躇してしまいますが…

でも、各メーカーも、清潔に保つために、ノズルの外側だけでなく中まで洗浄したり、除菌したり、汚れが付きにくい加工をしたり…と様々な対策をしているそうですので、そんなに敏感にならなくてもいいのかもしれません。

それに、「温水洗浄便座」が壊れてなく、きれいに管理されているトイレは、きっときれいなトイレだと思います。

トイレは欠かせない存在であるだけに、少しでも快適な空間である方がやっぱりいいですよね。

日本の公衆トイレも最近ではアロマが焚かれていたりして、今やくつろぎのスペースになっていますが、台湾でもこれからあちらこちらのトイレで“快適なトイレ”へのワンステップとして、「免治馬桶(温水洗浄便座)」が設置されているのを目にするようになるかもしれませんね。

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