今日ご紹介するキーワードは「軒嵐諾」。
これは何の名前でしょうか?
「軒嵐諾」とは、今、沖縄や台湾に向かって接近してきている台風11号の“アジア名”の中国語の呼び方。
日本では、毎年1月1日を区切りとして台風が発生した順につける台風番号を使用されるのであまり馴染みはありませんが、台湾では、アジア各国が提案した“アジア名”で呼ばれます。
ちなみに、この台風11号の“アジア名”を日本語読みすると「Hinnamnor(ヒンナムノー)」だそうです。
この“アジア名”は、それまでの英語名に替わって2000年から用いられることになったもので、アジア+アメリカの14の国や地域から提案された合計140個の名前からなっていて、台風が発生するたびにリストの順番に使用されます。
今回の台風11号「軒嵐諾」は、ラオスが提案した名前で、ラオス中部にある国立公園の名前なんだそうです。
“アジア名”も英語名同様に、大きな災害をもたらした台風などについては同じ名前を使用しないよう変更することがあるのですが、今回の「軒嵐諾」は、2016年にフィリピンを襲った台風「Nock-ten(ノックテン)」に替わる名称として初めて使われています。
初登場の名前の台風ですが、今、かなり迷走していて、沖縄近海に「非常に強い」のまま長く停滞する見込みのため、日本でも沖縄地方では暴風や大雨などに十分な警戒が呼びかけられていますが、沖縄と距離が近い台湾でも警戒が呼びかけられています。
台湾では9月2日から3日が最も台湾に接近すると予測していて、特に台湾の北部と北東部では大雨や豪雨が発生する確率が高いとしています。
ちなみに、台湾は“台風の通り道”とも言われ、毎年多くの台風がやってきますが、昨年(2021年)に引き続き、今年(2022年)も台湾に影響を及ぼす台風がまだ来ていません。この夏、太平洋北西で発生した台風は9つと、平均の11個よりも2個少なくなっています。また8月末までに今年はまだ台湾で台風に関する警報が出ていないのですが、これは今まで最も遅く台風警報が発令された2010年の8月30日という記録を更新し、今年(2022年)は、過去64年で台風警報の最も遅い年となりました。
台風があまりにも大きかったり、しょっちゅう来られたりすると被害も出て困りますが、台風がもたらす雨が必要だったりもするので、難しい所です。
まずはしっかりと台風対策をして、後は台風に「お手柔らかに…」とお願いするしかありませんね。
この週末は、台湾も、日本の沖縄周辺も台風の影響がありそうですので、影響を受けそうなエリアにお住いの皆さんも、気を付けてくださいね。