今日ご紹介するキーワードは「臺灣文化日」。
10月17日は「台湾文化の日」なんです。
日本にも「文化の日」がありますよね。日本では、11月3日、この日は「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」として1948年に「国民の祝日」と定められました。
一方、「台灣文化日」は、台湾の「国民の祝日」ではありませんが、記念日となっています。
台湾には「台灣文化協會」という組織があって、そこが10月17日を「台湾文化の日」と定めています。
この「台灣文化協會」は、 文化的な啓蒙活動を推進し、「台湾人にとっての台湾を作る」、「世界の台湾を作る」という自己認識と自信を示すため、社会運動家の蔣渭水、“台湾議会の父”と呼ばれる実業家の林獻堂、政治家の蔡培火、“台湾新文学の父”と呼ばれる賴和らが中心となって、「台灣文化協會」の設立を計画し、1921年10月17日に設立されました。
そして、各地に新聞や雑誌の閲覧所(讀報社)を作り、映画の巡回公演を行ったり、カルチャースクールや文化公演、文化劇の演出、セミナーの開催など、様々な活動を通じて、台湾に民主主義の種をまく大規模な社会運動を始めました。
そしてその「台灣文化協會」が設立された日を「台湾文化の日」と定めています。
今年(2021年)はその「台灣文化協會」設立からちょうど100年─。
そこで文化部と中華文化総会は、「百年追求.世紀之約(100年の追求、世紀の約束)」を精神的支柱に、「台湾文化の日」当日の10月17日、1920年代の知識人たちが集った、旧台北公会堂(現在の中山堂)で記念会が行われ、蔡英文・総統や文化部の李永得・部長が祝辞を述べ、 100年前に台湾の文化啓蒙を唱え、姿勢を表した文化協会の賢人たちに敬意を表するほか、プユマ族の歌手・桑布伊や、客家語の歌手・黃連煜、そして拍謝少年(Sorry Youth)などの歌手や、伝統劇団などを招き、様々なパフォーマンスが行われます。
異なる世代のパフォーマーを通して、台湾の共通の記憶を表現し、「台灣文化協會」の精神を継承していきたいとしています。