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228記念日、蔡・総統:移行期の正義を教育に根付かせる

  • 28 February, 2023
  • 王淑卿
228記念日、蔡・総統:移行期の正義を教育に根付かせる
1947年2月28日に発生した、当時の国民政府軍による市民への流血鎮圧事件「228事件」から76年となる、きょう28日、中央政府の主催による「228事件記念式典」が初めて南部・台南市で開催された。蔡英文・総統(中央)は名誉回復証書を犠牲者の家族に手渡した。(写真:CNA)

 1947年2月28日に発生した、当時の国民政府軍による市民への流血鎮圧事件「228事件」から76年となる、きょう28日、中央政府の主催による「228事件記念式典」が初めて南部・台南市で開催されました。蔡英文・総統をはじめ、陳建仁・副総統、游錫堃・立法院長、黄偉哲・台南市長ら政府高官も出席しました。

 今年犠牲者の代表としてあいさつを述べたのは、日本統治時代初の台湾人検察官だった王育霖氏の子息である、王克紹氏です。王克紹氏は政府に対して、台湾の歴史の真相を後世の子孫に伝え、この土地に対する子どもたちの愛、郷土愛を育むよう呼びかけました。

 王克紹氏は、「台湾の歴史と地理に関する教育を深く根付かせなければならない。台湾の子どもにこの土地を理解させ、台湾の歴史を知ってもらい、この土地に対する尊重と愛を育むべきだ」と述べました。

 一方、蔡英文・総統もあいさつの中で、「『國家轉型正義教育行動綱領(国家移行期の正義教育行動綱領)』がこのほど正式に実施に移された。移行期の正義を系統を立てて教育システムに組み込むのが初めてだ」と紹介、政府には民主憲政の立場を固く守る責任があると強調しました。

 蔡・総統は、「『國家轉型正義教育行動綱領(国家移行期の正義教育行動綱領)』」が数日前に正式に施行された。移行期の正義を教育システムに組み込むのは初めてだ。学校、公務員、公安職公務員、社会大衆を相手に全面的に推し進められている。歴史に対して国民はそれぞれの評価があるかもしれないが、政府には民主憲政の立場を固く守る責任がある」と述べました。

 蔡・総統によりますと、政府は2016年から系統を立てて移行期の正義プロジェクトを推進しており、「政黨及其附隨組織不當取得財產處理條例(政党とその付属機関が不当に取得した財産処理条例)」、「促進轉型正義條例(移行期の正義促進条例)」から、「政治檔案條例(政治公文書条例)」まで、次々にその立法化手続きを進めています。また、これまですでに228事件の犠牲者に対する非合法的な判決を5,983件破棄しました。国家が白色テロ事件の犠牲者の汚名を返上したのは初めてです。これからの政治的な公文書の収集、研究への開放、公文書の公開などを通じて歴史の真相をさらに明らかにし、台湾人の共通の歴史的な記憶を再構成するよう努力するということです。

(編集:王淑卿/駒田英)

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