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台湾独立連盟の東京講演会、日本政府は台湾の存在直視をと呼びかけ

  • 27 February, 2023
  • 中野理繪
台湾独立連盟の東京講演会、日本政府は台湾の存在直視をと呼びかけ
台湾独立連盟日本本部が「台湾の現況と展望」をテーマに東京で講演会を行った。(写真:台湾独立連盟日本本部の林建良・委員長/CNA)

台湾独立連盟日本本部の委員長で、日本の医師でもある林建良氏が26日、東京で行われた講演で、アメリカに台湾関係法があるように、日本も台湾の存在を直視して、台湾に法的根拠を与え、台湾と日本が安全保障対話を展開することを願っていると述べました。

これは、「2・28事件」から76周年となる日を迎えるのを前に、台湾独立連盟日本本部が「台湾の現況と展望」をテーマに行った講演会で、台湾独立連盟日本本部の林建良・委員長と、日本台湾基進友の会の林省吾・会長が講演を行いました。

林建良・委員長は講演の中で、国民党が「票投民進黨,青年上戰場(民進党に投票すれば、青年は戦場に向かうことになる)」と主張しているのは一種の選挙操作だと指摘。逆に国民党が政権をとれば、戦争につながる可能性が高くなる。台湾がもし降伏しなければ、中国は台湾を攻撃し非常に高い代償を払わなければならない。そのため、中国は「台湾はすぐに降伏する」という前提で戦争に踏み切るだろうと述べました。

中国はよく、「台湾独立=戦争」という言い方で台湾人を威嚇するが、「戦争=独立」であるべきで、もし中国が本当に武力で台湾を侵攻しても、台湾は独立できない理由はないと考えていると語りました。

この講演の聴衆者の中には、元・海上自衛官で自衛艦隊司令官の松下泰士氏、元・陸上自衛官の渡部悅和氏、日本李登輝友の会会長で、拓殖大学の元・学長である渡邊利夫氏、台僑団体全日本台湾連合会の趙中正・会長らの姿がありました。

質疑応答の際、元・陸上自衛官の渡部悅和氏からの書面による質問で、「台湾有事は日本有事」について賛同するが、日本は何をすることができるのか知りたい。台湾が日本の政界や財界、そして国防省関係者に何を期待するのか?との問いに対し、林建良・委員長は、台湾人の日本に対する期待は大きい。日本人の想像を超えるものだ。台湾人は台湾有事の際、日本は間違いなく手を差し伸べてくれると心から思っている。日本にできることがあるとすればなんだろうか?まず期待するのは日本政府が台湾の存在を真剣に受け止めてくれることだ。日本の法律では台湾は地方でも国家でもない。人間に例えるならば、人は存在するが無国籍であるのだと回答しました。

また、一般の聴衆者から、台湾に「中国共産党と考えを共にする人」が存在することに対し、防衛対策はあるのかとの質問に対し、林省吾・会長は、台湾と中国は既にメディア戦争、あるいは「ハイブリット戦」とも言える戦争状態であり、中国はメディアやSNSを通じて台湾を侵害している状況が既にあり、偽情報などをガードすることが必要であると回答しました。

講演後、元・海上自衛官の松下泰士氏は、台湾とアメリカの軍事交流が強化され、外交や国防についての会談が進められていることについてどのように思うかとの質問を受け、このような交流は良いことであり、もし脅威への阻止力となることができればとても良いことだと回答。中国に、台湾に手を出してはいけないと思わせることが重要だと語りました。

(編集:中野理絵/許芳瑋)

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