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オランダの半導体製造メーカーASML、台湾での投資拡大の意向

  • 17 November, 2022
  • 岩口 敬子
オランダの半導体製造メーカーASML、台湾での投資拡大の意向
オランダの半導体製造メーカーASMLが、台湾への追加投資を計画しており、北部・新北市の林口工業団地に新しい工場を建設し、生産能力を拡大することが明らかになった。ASMLの台湾への投資拡大は、主に台湾市場でのビジネスチャンスを狙うためだとみられる。(写真:ASMLより)

オランダの半導体製造メーカーASMLが、台湾への追加投資を計画しており、北部・新北市の林口工業団地に新しい工場を建設し、生産能力を拡大することが明らかになりました。経済部(日本の経産省に相当)の王美花・部長(大臣)は17日、ASMLは長年、台湾の半導体サプライチェーンと協力関係を結んでいる。台湾との協力は効率が非常にいいと思うため、台湾での投資をさらに拡大することを決めたと説明しました。行政院のスポークスマンを兼務する、羅秉成・政務委員(無任所大臣)は、政府は今後も省庁を横断するメカニズムを通じてケースバイケースで投資のニーズに関する問題を解決していくとしています。

ASMLの副総裁兼最高執行責任者であるフレデリック・シュナイダーモーヌリ(Frédéric Schneider-Maunoury)氏は 15 日に蔡英文・総統を表敬訪問した際、台湾への投資を拡大する意向を表明しました。同席した行政院の沈栄津・副院長(副首相)は、このプロジェクトは来年7月に開始され、ASMLが台湾で行う最大の投資となると明かしました。

この投資プロジェクトに関して、ASMLは、投資プロジェクトが新北市で計画していると述べるにとどまり、詳細は公開していませんが、半導体業界関係者によりますと、ASML は新北市の林口工業団地6.68 ヘクタールの土地に新しい工場を建設する予定で、クリーンルームの生産工場に加えて、オフィス、研究開発センター、物流倉庫なども計画しているとのことです。

また、ASML はこれまでオランダで機器組み立てを行っていましたが、近年、台湾積体電路製造(TSMC)のEUV(極端紫外線)露光装置の設備購入に伴い、TSMC はASMLの最大の EUV 機器設備における顧客となり、さらに、設備面においてもより大きく、より精密になったため、ASMLは、組み立てを台湾で行うように転換したとされています。

業界関係者によりますと、ASMLの林口工場はすでに飽和状態になり、生産能力を拡大するために林口工業団地に新しい工場を建設する予定です。ASMLの台湾への投資拡大は、主に台湾市場でのビジネスチャンスを狙ったもので、TSMCに加えて、メモリー世界大手の米マイクロン・テクノロジーの台中市のA3工場と台塑集団(台湾プラスチックグループ)の半導体メモリーのDRAMの南亜科技(ナンヤ・テクノロジー)も新工場でEUV設備の導入を計画しています。これらはすべてASMLの顧客となるということです。

なお、新北市経済発展局は、ASMLによる第 1段階の投資額は300 億台湾元(約1,380億日本円)であり、これらには研究開発、工場、設備などが含まれるとしており、詳細についてはASMLからの説明を待ってほしいとしています。

(編集:岩口敬子/王淑卿)

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