
国家安全局(国安局)が、台湾海峡両岸サービス貿易協定はチャンスとリスクが同時に存在するとしている。立法院外交および国防委員会は21日、国家安全局の蔡得勝・局長を招いて、「台湾海峡両岸サービス貿易協定に対する国家安全審査メカニズムとその運営」と題した報告を聴取した。
この報告は、台湾の長期的な経済発展から見た場合の、中国大陸に対する市場開放の必要性を認めながらも、両岸関係の特殊性から、安全管理を適切に行うべきと指摘した。そのうち、中国大陸資本や中国大陸住民の受け入れ拡大は、国家の安全を管理する上での課題だとして、定期的な検討や補強のメカニズムを設けることを提案。蔡・局長は、あらかじめ行き届いたリスク評価計画を整えておけば、秩序立てて段階的な開放が可能だと強調した。
蔡・局長は、「両岸サービス貿易協定にはチャンスとリスクが同時に存在する。しかし、あらかじめ関連のリスクをしっかりと予測し、実施後はきびしく管理して『リスクの最小化と利益の最大化』を徹底すれば、国家の発展と安全に同時に配慮しながら、秩序立てて段階的に開放していくことが可能だ」と話した。
両岸が結ぶ協定に対する国家安全審査メカニズムの基本的な計画について、蔡・局長は、リスク信号指標の設置、リスク評価の検査項目リスト、民間の専門家による諮問グループ、リスクの検討と国家安全審査の運営手続きの強化、安全管理講習の実施などを挙げた。