
韓国の旅客船の沈没事故を受け、交通部が安全検査を強化する。21日に開かれた立法院交通委員会では、犠牲者を多く出している韓国の旅客船の沈没事故が取り上げられた。野党・民進党の李昆沢・立法委員は、沈没した旅客船は船体内の柱が少ないことが不安定な重心と沈没しやすい性質を生んだとした上で、台湾にはこれに類似した客船が3隻あると指摘した。これらの船は建造後平均25年経過しており、今回沈没した船より古い。
船舶法によれば客船の定期検査は1年1度、特別検査は5年に1度、さらに毎年不定期の臨時検査も行う。しかし、李・立法委員は、台湾は台湾本島と離島との間を結ぶ客船が年間延べ1万9000隻と多く、輸送人数も延べ250万人に上るとして、検査をさらに強化する必要性を訴えた。
交通部航港局の祁文中・局長はこれに対し、韓国での事故発生後、交通部ではただちにすべての客船を対象に関連の検査を行っていると説明。また、今後、臨時検査の割合を現在の年間6%から20%に引き上げると共に、定期検査の回数を増やすことも検討すると述べた。
祁・局長は、「臨時検査は最低で二倍に増やす。また、関連の演習も向こう1ヶ月をめどに行っていく。さらに座談会を開いて、特別検査や定期検査の内容、その頻度、臨時検査の頻度を話し合おうと思う」と述べた。
また、交通部の葉匡時・部長も、無効1ヶ月以内に大型客船の安全救難演習を行い、韓国と同じ轍を踏まないようにすると述べた。