
台湾北部・新北市で建設中の第四原子力発電所の建設を中止するかどうかが議論される中、最大野党・民進党の蘇貞昌・主席が20日、台北市政府に与党・国民党籍の郝龍斌・市長を訪ね、民進党が検討する「第四原発国民投票特別条例」などについて意見交換した。
民進党が目指す同条例の重点は、「国民投票成立への高いハードルの撤廃」、「建設を継続するか、中止するかという二者択一の明確な質問」、「条例制定後直ちに実施でき、選挙と同時に行う必要をなくすこと」の三つ。
郝・台北市長はこれに対し、蘇・民進党主席と考えが完全に一致するわけではないが、蘇氏の提案は党に伝えると約束。第四原発問題は延び延びになり、与野党の溝を深めているとして、決着をつける時期との考えを強調した。
郝龍斌・台北市長は農業化学や食品衛生が専門で、過去には行政院環境保護署長も務めるなど、環境衛生や安全を重視する姿勢が鮮明。昨年3月には、「もし明日国民投票が行われるなら、第四原発の建設に反対票を投じる」と発言した。